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意に沿わないことがあると
子どもが暴言や暴力をふるうんです…。
小2の息子です。学校で友達に対して「バカ」「死ね」などの暴言を吐いたり、蹴ったりしてしまうようです。先生からも私からも、それはダメなことだと伝えているのですが、注意したときは同意しても、またやってしまいます。どうしたらよいでしょうか。
お友達と仲良くして欲しいのに、暴言を吐いてしまったり、蹴ってしまったり。分かっているのにやってしまう。お母様もお子さん自身も辛い状況だと思います。どのように考え、どのように対応していくか、一緒に考えてみましょう。
なぜ、暴言を吐いたり、蹴ったりするのでしょうか?
お子さんの困った行動を考える時に「氷山モデル」という考え方があります。氷山は、水面上に見える部分だけでなく、水面下にある部分の方が大きいことから、全体像を見る時には、その氷山の一角に注目するのではなく、水面下の隠された部分を見ることが重要であるということです。今回の暴言・暴力という行動を水面上に見えるものとして考えた場合、水面下にはそれ以上に多くの要因があることを想定して支援していくことが大切です。
では、どのような要因でその行動が起こっているのかを考えていきましょう。
大まかには、以下の流れで対応策を考えます。
①その行動が起こっている状況を記録する
②記録をもとに、その状況を整理する
③その行動が起こっている理由を考える
④建設的に対応してみる
①その行動が起こっている状況を記録する
どのような状況で、それらの行動が起こっているか、以下のような情報について記録を取ります。
・きっかけとなる直前の情報 (時間、場所、状況、人の存在、指示など)
・睡眠や食事、服薬、体調などその日の状況 (例えば、空腹や痛み、不安などが背景要因かもしれません。)
・それらの行動が起きたときに周囲がどのような対応(言動)をしているか、直後の状況
一定期間記録をとった時に、このような状況の時に起こり易い、という傾向が見られるかもしれません。反対に、どのような状況では起こっていないかもチェックすることもあります。対応策のアイデアが見つかるかもしれませんね。
②記録をもとに、その状況を整理する
記録が取れたら「行動が起きるきっかけ」「その行動」「起こった後の状況」に分けて整理をします。
③その行動が起こっている理由を考える
整理ができたら、以下の4つの機能(理由)のうち、当てはまるものがあるか、考えます。これらの理由を考えるには、特に行動が起こった後の状況をよく見ることが大切です。
(1) 要求(ほしいもの、手に入れたいもの)の獲得 「~したい」「~してほしい」
(2) 注意を喚起するため(大人から注目を浴びるため 「見て見て」
(3) 拒否・拒絶をするため 「嫌だ」「やめて欲しい」
(4) 感覚の獲得(快の獲得)のため
お子さんの行動は、どの理由だと考えられるでしょうか。
(1) 要求(ほしいもの、手に入れたいもの)の獲得だとすると…
 →何かが欲しい?何かしたいことがある?
(2) 注意を喚起するため(大人から注目を浴びるため)だとすると…
 →注目を得たい?
(3) 拒否・拒絶をするためだとすると…
 →何かが嫌?難しい課題を減らしたい?何か分からないことや不安なことがある?
(4) 感覚の獲得(快の獲得)のためだとすると…
 →快の感覚を得るためにしている行動かも
④建設的に対応してみる
この理由かな、と推測したら、対応策を考えます。対応策は主に以下の3つの切り口に分けて考えていきます。3つの切り口は、英語にした時の頭文字から「ABC分析」と呼ばれています。
(i)「行動が起きるきっかけ」にアプローチ(予防的対応)の例
・その日の状況を変える
例) 朝ごはんを食べる、睡眠をよくとる、連絡帳や電話等で体調について事前に伝えておく、注目を得られる機会を多くしておく等
・直前の状況を変える
例)指示の出し方を変える、グループを替える、机の配置を変える、取り組みやすいようにヒントを用意しておく、事前に約束しておく、順番を決めておく、課題の量や難易度を調整する、ご褒美をあらかじめ決めておく、スケジュール調整をする、困ったら伝えるように事前に話し合っておく、予習しておく、基礎学習を積んでおく等
(ii)「その行動」にアプローチ(建設的対応)の例
1. 要求→どのように伝えれば要求がとおるか、伝え方を教える
2. 注意喚起→どのように伝えれば注目が得られるか、伝え方を教える。注目を得られるような活動をする
3. 拒否・拒絶→どのように嫌だという気持ちを伝えれば良いか、伝え方を教える
4. 感覚の獲得→快の感覚を得ることができる活動を用意する
(iii)「起こった後の状況」にアプローチ(事後的対応)の例
良い行動をしたときに、どのように褒めるかも考えておきます。起こさなかったこと自体を褒めることもあります。理由によって、以下の対応もします。
1. 要求→欲しかったものが手に入る、やりたかったことができる
2. 注意喚起→注目を得られる
3. 拒否・拒絶→嫌な活動が避けられる、課題を減らすことができる
4. 感覚の獲得→快の感覚を得る活動ができる
合わせて、起こってしまった時の対応策を考えておきます。(但し、以前と同じ対応はしないようにします)
大まかには、以上のような対応を考えます。「その行動」にアプローチ(建設的対応)+「行動が起きるきっかけ」にアプローチ(予防的対応)をすることが多いです。
しかし、考えて取り組んでみても、うまくいかない場合があるかもしれません。関係するみんなで話し合って、対応策のアイデアをたくさん考えておくと、安心して対応することができると思います。
行動面への直接的な対応だけでなく、お子さんの持つ特性を理解し、出来ることを増やすことで、困った行動を減らすことが出来ます

今回、困った行動への対処法を中心に書きましたが、たすくではアセスメントを行ってお子様の特性を理解することで、お子様の能力を伸ばし、結果として困った行動を減らすアプローチも行います。

例えば、今回のお子さんのケースですと、アセスメントによって、ワーキングメモリに課題があることが分かるかもしれません。その場合、ワーキングメモリを鍛えたり、使い方を学ぶことで、自分の心の安定性を確保できるようになるでしょう。

たすくでは様々な観点から問題にアプローチし、お子様が幸せに生きていくステップに伴走致します。

私たちは、お子様が自分で意思決定し、一人の大人としての自立することをサポートする専門家集団です。定型発達のお子さんが得ている選択肢を、達成感を、そして成長を、発達に凸凹があるお子さんにも届けたいと考えております。

お子さんに、福祉サービスだけではなく、通常の塾のような教育的なサポートを行いたいと考えておられるご家族に最適なサービスをご提供することを約束致します。

お子さんの可能性を信じ、お子さんの能力を最大限に発揮させてあげたいと考えておられるご家族との出会いが私たちの幸せです。

まずは一度、お近くのたすく教室にお気軽にお問い合わせ下さい^^

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